まだ降りしきる雪を眺めていたら、君と電話していた時のことを思い出した。 「降ってるね」 「うん、降ってるよ」 「会いに行けないね」 「いいよ、声が聞けたから」 「明日行くね」 他愛のない会話、なのにこの空気は君を思い出させる。冷たくて真っ白になったガラス越しの景色が、君の声まで僕に聞かせる。 君は今頃何をしているだろう。
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