blogのつぶやきから      

― ひかりのむこう ―
































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この光の向こうには
何があるのだろう。
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未だ覚めぬ頭でぼんやりと考えていた。

いったい何時なんだ、今は。
まどろんでいたい顔に当たる朝日が眩しくて
引き上げた毛布を誰かに奪われる。
「まだ眠い?」
少し掠れた声が上から聞こえる。
「ん・・・」
張り付いた喉は音を発せず、僕は微かな吐息で応じ、
寒くて身震いした。
不意に隣が暖かくなる。そして声は耳元で聞こえた。
「寝起き、悪いのね」
今度は掠れていない声の主に覚えがある僕は
あわてて飛び起きようとして・・・
失敗した。
首に巻きついた腕が意外に重かった。
「どうしたの、そんなに驚いて」
至近距離で見る顔は、やはり綺麗だった。
僕の目が開いているのを見るとやっと
腕を離してくれた。
そのまま数秒、そして爆笑。

昨日の夜のことを忘れたわけではない。
今、この現実に順応するのに時間がかかったのは
長いこと忘れていたこの光のせいだ。

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今、僕は光の中にいる
これから歩む道が
きっと光の向こうに繋がっているのだろう。
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肩を並べて浴びる朝日の中で
僕はそう思っていた。



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